映画 オペラ座の怪人 その2

ずーっと頭の中であのテーマがなりまくるので、たまらず、車をかっ飛ばしてレイトショーに行ってきてしまった。。あまり日をあけずに2回目を観に行ったのは「ビッグフィッシュ」以来のこと。
今回はおおよその話しの流れがわかっているので、あまり字幕を読まずにしっかりと映像を楽しむことが出来た。字幕を読んでいるとどうしても背景や表情を存分に楽しめない部分があるもので。
感想をグダグダと…長いので
冒頭のシャンデリアの甦るシーン、死体がぶら下がるシーン、そしてシャンデリアが落ちるシーン、ここでこうなるって既に分かっているのに衝撃が走ってしまう。。
一番心に残った場面は「The Point Of No Return」の後にファントムが「All I ask of you」の一節を歌うところ。この歌は、あの小雪が舞う中に目の前でラウルとクリスティーヌが愛を誓った歌、それを歌うのか、ファントムさん…もう号泣!「The point~」では凄まじいほどの官能的な雰囲気を漂わせていたファントムさんが、この場面で小さな子供のように見えるのですよ。。この場面はもう涙涙涙。1回目観たときにはまだこの先にどうなるのか知らなかったのでそこまで泣けなかったのだけど、もうこの後にすぐどうなるかを知っているため、一層せつなくてたまらない。
ファントム役のジェラルド・バトラーさん、とっても素敵。彼のファントムにはかなり賛否両論が激しいようですけどね。あまりにも有名な作品でもあり、あまりにも有名な役なので、皆様々な思い入れがありますよね、100人のファンがいれば100人のファントム像があるわけで、不服と言う方の気持も良くわかるような気もします。私は舞台についても詳しく知らないし、声楽にも疎いし、何しろ「オペラ座の怪人」についてはこの映画が初めての体験*1ですから単純に素敵〜って思っているのかもしれませんね、でも、私にとってそれはとても幸せなこと。縁があって出会ったものなら何でも思いっきり楽しみ感動できた方がいい、私はそう思う性格なもので…。
ジェラルド・バトラーさんの歌にはなんていうか…、凸凹があり不純なものも多いに混じっている、けど、かえってその凸凹が妙に興味を湧かせて、不純物が実は美しいダイヤモンドのようキラキラと光ってにも見えたりと…、今のきらめきは何?。。ってついもっともっと聴きたくなるような、もっと側に寄りたくなるような、そんな気持にさせるものがある。この映画の世界の中では歌手の設定でない登場人物も歌をうたう、ミュージカルなので当たり前のことなのですが、まわりに歌い手がそろっている中で芸術としての歌を表現するってとっても難しいことですね、普通であってはならないのですから…、もちろん、圧倒的な声量などでそれを表現するということが一番いい方法なのかもしれません。ただ、このジェラルド・バトラーさんのファントムの異質感というものが上手く非凡さを際立たせることに成功しているように思いました。。このファントムを演じるにあたって今までミュージカルに出演したことなど無かったバトラーさんにとっては大変な努力が必要だったことでしょう、そして、歌をきちんと学んでこなかったことである意味ではコンプレックスとプレッシャーを感じさせられていたのではないかな?そこを克服しようとすることと醜いファントムの音楽への情熱がシンクロして、そこがなんともいえない味のある存在になっていたと思った。
2度目を観ても大満足。美しく豪華な映像の中に作品と舞台、映画に関わっている人達全てへの賛歌が込められているように感じられる。さらにまたもう一度味わいたい〜って思う。

もちろん、舞台の方を観たいという気持も強くなりました。

*1:ウルマノフ様の怪人は除いて