古本 この本はどこから…。

お気に入りの名作を旧カナ使い版でも集めるのが好きだ、別に初版を集めるとかそういうマニアックなコレクターという意味でなく、単に、波瀾万丈の大河モノは古めかしい言葉で書かれたものを読んだ方が雰囲気がでる…という理由で。
残念なことにブックオフなどではキレイな状態で全巻揃っているものをなかなか見つけられない。もちろん、専門街に行けばいっぱいあるのだろうけどね…。
ただ、たまにすんなりと家の近所の小さな古本屋で目的のものが置いてありびっくりすることがある。今回は昭和36年21刷発行の「ジャン・クリストフ全8巻」(岩波文庫)をゲット。日焼けはしているけど、まったく汚れておらず、不思議なことに折り目もまったくついてない、もちろん全巻パラフィン紙と赤帯びがキレイな状態でついている、しかも、全巻に赤いしおり状の売り上げカード(控)まで挟んであった。
う〜ん、こういう本ってどういう経緯で流れているものなんだろか。。個人が所有していたものならば売り上げカードは挟まっていないだろうし…。もしかしたら田舎でおじいさんが経営する小さな本屋さんがずーっと在庫を抱えて、おじいさんが亡くなり、抱えていた在庫が整理されてここに流れてきたのかも…とか色々と勝手に考えてしまった。本の流通経路に詳しい方に言ったら笑われそうな発想だけども。
どういう経緯でこんなにキレイな状態で古本になってしまったのかわからんけど、この本達は今まで誰かの家の中で読まれたことが一度もないのかも…なんてことを思うと、大事に読んであげよう…って妙に感傷的に。。