いよいよ世界選手権…つれづれ、私の思い(5)GO JEFF GO!!

kasumi1512007-03-20


さて、いよいよです。
実は、私個人的にはジェフがここに来ることができた、それだけで胸がいっぱいで…公開練習でその姿を確認しただけでも…涙が出てきそうになったのであります。ちょっと我ながら感傷的すぎて自分でも呆れておりますが(笑)

ジェフのジャーナルではありませんが、まさにジェフには「失うものは何もない」でしょう。トリノ五輪での素晴らしい成功の後に自国開催カルガリーワールドで失敗を経験しております。周りの期待に応えて結果を出せる喜びも、重圧に負けてしまう辛さも…両方を充分に知っている人だから。
カルガリーワールドのエキシビションで披露した中間パートのはぶかれた「Tribute to Glenn Gould」、私は以前のエントリー*1でこの「Tribute to Glenn Gould」のプログラムにジェフの歩いてきた長い道が見えるというようなことを書いたことがあります。残念ながら未完成に終わったこのプログラム、でも、これはまるでトリノ五輪の成功を経てそして自国カルガリー世界選の失敗の後の「この日の為にあったようなプログラム」に思えました。なんというのかなぁ…トリノの素晴らしい結果で燃え尽きているところに、それでも周りはさらなる成功を要求し、本人もなんとかそれに応えようと応えなくてはならないと、自分自身を見失ってしまいそうになっていたジェフが、再び誰にもまどわされない自分自身の道を取り戻したかのように…そんな風に感じられる演技だったのです。
選手人生最大の目標であったものを達成した後での自国カルガリーでの落胆、たった一月ほどの間のできごと、その間にジェフが味わったものは何であったのだろうかと…それはきっと誰にもわからない、ジェフだけにしかわからないもの…。でも「カナダの観客の前で滑ることができてとても嬉しかった」と語ったあのカルガリーのエキシ演技にあの時のジェフの心が全て表れていたような感じを受けたのです。
あの演技を見てからは、これから先にどんなことがあってもジェフは大丈夫なのではないかなぁと…漠然とそう感じたのです。だから今シーズンの怪我も、肉体的な問題は簡単にはいかないでしょうが、精神的な部分においてはきっと乗り越えるであろうと…そう信じてきました。
ジェフが以前にインタビューで答えていた「大切なのは結果よりもその過程」という言葉、そして「試合での結果は競技を離れてしまえば僕の人生には何も影響しないもの」という言葉、これはトリノ以前のインタビューでの言葉で、ジェフが自分自身に言い聞かせている部分も多いにあったのでしょうが、怪我から復帰してきた今のジェフにとって、それは真実の言葉となりつつあるのではないかなぁと思っております。

この日本のアホのようなフィギュアフィーバーの中で出版された沢山のムック、それらの中でほとんどがジェフの怪我に関して「腰を痛めて」「背中を痛めて」今季のGP欠場程度しか触れられていません。フィギュアスケートの世界の全体の中で…ジェフの怪我などはそのたった一行で済むようなことなのだと思います。でも、私にとっては今季のジェフがその怪我から復帰してきたそのこと、そして、ジェフがオリンピックの結果をリセットしまた新しい気持ちで歩きだしているように感じられたこと、それが私にとっての「今シーズンのフィギュアスケートで一番嬉しかったこと」なのです。

さて、明日はいよいよショートプログラムの日です。
良い気を送りましょう。GO JEFF GO!!
ハート君に念をこめて会場で熱く応援ですよ!
では現地で!