祝 オリンピック 男子FS（2）雑感
最終グループを
エフゲニー・プルシェンコ
しっかりと4-3-2と、昔のようにキレイには跳べなくなってしまったような感じなのがちょっと寂しかったけども、でも、この技こそプルさんのトレードマーク。4-3でなく4-3-2だったことがとても嬉しかった。ジャンプの内容はプルさんにしてはやや消極的かなぁと思ったけども、何もここで危険をおかす必要など無いのだから。でもその慎重な感じによってかえって上品な演技に見えたよ。ここまでの長い道、よく踏ん張ったよね。キスクラでの穏やかな雰囲気を見ているとジーンときてしまったよ。プルさん、ミーシンさん、あの凄い雰囲気の振り付け師さん、3人とも本当に良かったね、おめでとう！！
ステファン・ランビエール
緊張しているのが伝わってくる。最初はダブルアクセルと、これは正しい選択。。その代わり4-3-2の大技に成功！！これ、すっごい嬉しい！！とてもキレイだった。後半で一番賭けている部分の4Tはステップアウトと。そしてトリプルフリップルッツで転倒と。全体的に動きが堅くて、いつもの溌剌とした演技ではなかったけども、ランビのこのオリンピックに賭けてきた思いが良く伝わってくるような丁寧で一生懸命な演技だった。メダルが取れるかどうかは後から滑るジョニー、ジュベール次第ってな感じだったね。キスクラではやや不安そうな表情。ところで・・・実は最終的にフリーだけなら4位という結果なんだよね、、、けっこう危なかったのね。
ジョニー・ウィアー
衣装は以前のイメージのままで、深い色合いにしたのね、とてもキレイ。かなり緊張気味？最初の3A-3Tはとても美しかった、今まで滑った選手達の中で誰よりも美しかったと思う。これはもしやイケルのでは？って思ったのだけども、、そこからは・・・。残念な内容になってしまったけど、、実は私、今シーズンのGPを見ていてジョ二ーのジャンプがあまり美しくなくなってしまったなぁと残念に思っていたのだ、しかし、このオリンピックでは素晴らしいジャンプが甦っていてとても嬉しかったな。
ジェフリー・バトル
こちらは全くのおニュー衣装だね。以前のモノの方が好きなのだけども、、でも、この会場の赤系の壁面ではこっちの衣装の方が映えるね。さて、気持ちの切り替えは出来ているでしょうか。なんだかちょっと痩せた？というかやつれたか？でもなんか凄みのある目をしているわ。さて、いつもようにポーズをとって演技開始。お、スピードがある。いつもように3F-3T、これだけは安心して見ていられるよ。そして、、お、行くのか4回転、、、行った〜でも、、やっぱりスッテーン。もう、これはね、確信犯だと思う*1（笑）。その後の「く、くー」イーグル、お〜美しい。3A-2Tはお手付き、あぁ。これはこの後から崩れだす予兆だ〜。こ、コワイ〜って思っていたら、、なんとなんと次々と降りるではないか*2!で、最後の単独のトリプルルッツ、、なんとなんとこれをクリーンに降りるとは、、、ここでもう号泣。最後まで気迫の演技。す、すごい。もう、何も言うことはない。
プログラムとしては、やっぱり旧バージョンの方が物語性があって素敵だったとは思う。でも、ここまで気迫演技の「サムソンとデリラ」を見たことはなかった。満足。
パーソナルベスト更新で、なんとなんとフリーだけなら2位に、総合で3位、メダルはジュべと大ちゃん次第か。ひゃー。
ブライアン・ジュベール
つぶつぶ苺衣装。なんでこの衣装なんだろ。最初の4Tをちょいミス、、これをミスるジュべは大抵その後崩れがちになるんだよね。。そしてやっぱり・・・。今シーズンはジャンプの調子が悪い。でも、今シーズン強化したスピンやスケーティングの成果は充分に出ていたと思う。音楽表現も以前よりもずーっと良かった。これでジャンプの調子が戻れば、一番強い選手になれる。今は下積み時代だよ。
高橋大輔
さて、どうなるどうなる・・。き、緊張するよ〜。本田君が届かなかったオリンピックのメダルを手にするか。ドキドキ。
勇敢に4回転を入れてきた、、残念ながら転倒と。トリプルアクセルもランディグが乱れてコンビネーションに出来なかった、、うーん、ジェフとのPCSの出方の差を思うと、、ここで勝負あったなぁと思った。
全日本のときのようなステップは出来なかったけども、でも、独得の味のあるスケート、そして情感いっぱいの動き、とても良かった。
世界選手権で最終グループ入りすらしたことのない大ちゃんが初めてのオリンピックで最終滑走だったのだから、そりゃ、壮絶なプレッシャーがあったよね。。本当にこの状況のなか良くやった。「いつもならもっと出来るのに」ってことが全然出来ないのがオリンピック。この最終グループの一番最後に滑った経験は大きな財産だね。
ということで、まさかまさかのジェフの大逆点の銅メダル。攻めつつも踏ん張ったランビの銀メダルという結果。
新採点ならでは展開、やはり今の男子の現状を象徴する結果になった。
表彰式でのジェフの嬉しさ炸裂笑顔、ランビの涙、プルさんの心からの笑顔。プルさんがこの一番上以外の場所にいるところだけは見たくなかった。本当に良かった。
グループ1もグループ2もグループ3の中にも素晴らしい演技をした選手がいっぱいいた。
執念すら感じさせるミン君の4回転サルコウには涙が出てきた、、リレハンメルに出ていたミン君が今でも4回転サルコウを降りる、素晴らしいことだよ。。
まだ若いのに強い個性のあるビクトール・ファイファー君。4回転を降りて元気いっぱいに滑ったケヴィン。あと、、なんといっても素晴らしい精神力と演技を見せてくれたライサチェク・・・もう、このカルメンには涙が止まらなかったよ。
エマニュエル・サンデュがもう何というか、、残念というか、、、もう、、エマは私が「ミラクルエマ」なんて言葉を使っているうちは「ミラクル」を起こしてくれないかも、エマなんて全然期待てきないよ、、って誰もが言いだした頃にミラクルを起こすものなのかも。当分「ミラクルエマ」という言葉、、忘れておきます。
まだ心がマーブル模様だわ。・・・たった3人しか貰えないメダルだから・・・誰かががっかりするしかない、、でも、自滅でがっかりする姿を見るのは辛い。
