振り返り 03-04シーズンヨーロッパ選手権 ランビエール君

オリンピックシーズンが終ったこと、これから長くて短い4年が始まるんだなぁ〜と首を長くしてアサインを待っている状態ということもあって、つい回顧モードに入ってしまいますね。

ランビエールのオフィシャルサイトのスケジュールには7月のDOIがしっかりと入っているのですが、その直後に背中を傷めたとかなんとかでCOI合流が遅れたとのことで…本当に来てくれるのが気になるところ。はやく回復することを願ってますが、無理だけはしないで欲しいな。

で、今回はそのステファン・ランビエール君について。
もちろんランビエールは自分のご贔屓選手の一人。
怪我や故障が多いのと、思わぬ大自爆をやらかすところや、すんでのところで表彰台にのりそこねる…って印象があって、なんとか表彰台にのって欲しなぁと、いつも願っていたのでですが…なんとなんと、05世界選手権、今までに一度も世界大会の表彰台に上がらずしてチャンピオンになってしまったのよね。これには驚きました。いや〜あんな子ども子どもしていた選手がチャンピオンか〜!と。ここしばらくヤグディンプルシェンコしかチャンピオンが存在していないわけで…、プルさんの棄権があったということもあるけれども、それでもチャンピオンはチャンピオンですよ。とにかく自分にとって衝撃的なチャンピン誕生でした。このシーズンはジョニー・ウィアーの快進撃があって、プルさんの2番手争いはジュベールVSジョニーになるだろうなと予想していたものでして。
その翌シーズン、つまり今シーズンはファイナル優勝、ヨロ選2位、五輪2位、世界選優勝と今の時点での王様の地位*1を決定的にしてしまいましたね。こうなってしまうと、判官贔屓な私はちょっぴりと他の選手達に「もっとがんばれ!ランビの好きにさせるな!」って応援気味になってしまったりも(笑)
いやいや、もちろん、来年の東京でランビエールの3連覇を期待したい気持ちもあるのですが…さてさて。
そんな新しい王様ランビエール君の04ヨーロッパ選手権のビデオをダラダラと見直してしまいました。
この時、あのイタリア君ことカレル・ゼレンカ君も出ていたのですね。トリノで見たときよりも良い感じの滑りだったのがなんとも…杉田さんもこれから先が楽しみな選手だというようなことをおしゃってましたね…伸びなやんでしまったのか。あー、アンドレイ・ウラシェンコの衣装が強烈(笑)ずいぶん前にU嬢が日記に書いていたけども、まさにメルヘンなお家が描かれている不思議感覚。ケビン・ヴァンデルペレンは…あーモロゾフプログラムでしたね、ちょっと足元がおろそかになりがちな感じで…キスクラにもモロゾフが座ってますね、かっこいいな。…そんなことを思いつつ…ランビエール君登場です。
黄緑色のおなじみのランビエール襟といってもいいようなあの襟の衣装、次のシーズンのSPの衣装と良く似ているのだけども、微妙に違う、こっちは黒地にストライプが入っている。で、音楽はバネッサメイの曲と。
解説の杉田さんは「この選手はスケートが素晴らしいですよー」と、誉めております。まず、最初の4-3は4のところですってーん、次は大の苦手な3A…こっちはなんとか降りた、で、、ステップからのルッツは足首がぐにゃりって感じでランディングが乱れる、見ていてちょっとコワイ感じ。でも、がんばって力いっぱいスピンとステップ〜だけども、あー何故そんなところで転ぶんか〜*2。(泣)というワケでかなり悲惨な演技になってしまって…本人も演技終了後は呆然といったところでしょうか。とぼとぼとリンクサイドに引き上げて行きます。しかし、エレメンツの出来は悪かったけども、ノビノビと情感豊かな演技はとても素晴らしかったです。私にとって、この前のシーズンまでのランビエールは、軽快なリズム感がウリのような印象*3の選手で、けっして情感豊かな演技をするような感じの選手では無かったのです、が、このSPではメロディーを豊かに滑り、まだ完全にモノにできていないながらも、哀愁のある雰囲気がとても新鮮だったことを記憶しています。
フリーでは素晴らしいところを見せてくれましたね。衣装は、現在おなじみになっているあの水色の袖の「you're beautiful」衣装ですね。うーん、ランビエールもけっこう物を大切にするタイプだね。音楽は「"Zabuca" by Johannes Linstead & "Loving Paris" from Buddha Bar IV」*4*5"Gipsy Dance" by Edvin Martonとのことで、彼のキレのよい動きにとても合っています。ジャンプは4-3をしっかりと降りて、3Aは転倒と、この時、プレスかジャッジに笑われているのがなんとも可愛いい。その後もダブルになってしまったジャンプもあったけども…中盤のステップから素晴らしい勢いで盛り上がり、会場を自分のモノにしてしまう滑りをしていましたね。音と同化して観客を渦にまきこむかのような…圧巻です。まだ旧採点時代のプログラムということもあって、今になって思うとちょっとランが多い印象を受けますね。でも、スピンはこの頃の方がいいかなぁ。
ただ、このプログラム、世界選では変えてしまったんですよね。私はどちらも好きなのですがね。(しかし、彼は短い期間であっというまにプログラムをモノにして音楽を体現してしまうのよね…凄いな。)
それにしてもコリオグラファーサロメさんとランビエールの相性は抜群だ。サロメさん無しで今のランビはいなかったのではないかしら*6。うーん、ニコライ・モロゾフヤグディン、デヴィッド・ウィルソン&ジェフリー・バトルと、自分の好きなコラボレーション御三家だわ。


この時のヨロ選、ジュベールが素晴らしい演技でプルさんを破ったのですよね。ついにプルさんと対等に闘えるところまでにきたんだ…感激したものです。残念ながら今の時点ではランビにも抜かされてしまったのですが…来季、トップで熱い闘いを繰り広げてくれることを期待しています。
そしてまだジュニアと掛け持ちをしていたアンドレイ・グリアツェフも存在感をしっかりと見せてくれていましたね…私にとって「ジェルソミーナ」はジェフの印象があまりにも強くって、アンドレイの演技はちょっと印象が薄いのですが…なかなか可愛い演技でしたね。

と、つらつらとダラダラと書いてしまいました。
この大会のリザルトは↓
http://www.isufs.org/results/ec2004/index.htm

アサインまだかな〜。

*1:プルさんは別格なので

*2:と、いや、そうえばその前のシーズンのヨロ選FPでもステップでいきなりコケてたね

*3:02-03シーズンのSPはポップでモダンな、なんというか、70’sが新しかった頃のような、なぜだかイームズっぽい雰囲気を感じさせるというか、なんのこっちゃて感じですが、すっごく好きでした…このシーズンのことについてもまたいつか…

*4:オフィシャル参照

*5:失礼、逆ですね、ヨロ選で滑った方がジプシーダンスで、世界選が、スルツカヤも五輪シーズンに使った曲と同じものでしたね…訂正します

*6:また逆に、ランビなくしてはサロメさんもこのような作品を作れていないだろうなぁと