「Festa on Ice」Rommieさんのレポ〜(その2)

Rommieさんから続きを頂きました〜。

○ACT1

Dongwon LEE
96年生まれのまだ小さい選手でしたが、初っ端からものすごい勢いでスピン!続いてリンクを所狭しと駆け回り、とてもパワフルな印象。
あの、カナダジュニア男子のチャンプ、例のアフロでジャクソンな彼を思い出させるような演技でした。会場のお客さんも盛り上がってました。アピールしまくりです!


Yeji SHIN
すらりとしたとてもスタイルのいい彼女、溌剌としていて楽しそうに演技しているのが印象的でした。
ダンスもお見事、会場のお客さんを沸かせました。活発でキュートで、ユナちゃんとはまた違った魅力のあるスケーターだと思いました。スピンで回りながらシャツを器用に脱ぎ捨てる様子がカッコよくって!いつ見ても笑顔がキラキラはじけていました。ファンになってしまいました。


KIRKLANS & RADFORD
アンコールでコーラスのハーモニーが美しい「アリラン」に合わせて滑っていました。”One”も良かったけれど、私はこちらの方が何となく印象的でした。会場から手拍子が巻き起こります。しっとりと流れるような演技で魅せてくれました。このペアの落ち着いた上品な雰囲気とよく合っていました。女性をリフトしたまま男性がイーグルで弧を描く様子が何とも言えずキレイ。男性のほうはジェフばりにイナバウアーをしていました。羽が生えたように軽やかな動きが素敵でした。是非国際大会に出てきて、活躍してほしい〜

Yeji YOON
ジュニアの大会で活躍している選手のようですね?私は初見でした。とても柔軟で、スピンがお見事でした。キャロライン・ジャンとまではいかないけれど、ビールマンスピンへの持ってき方が凄かった〜あれはパールスピン?ちょっとまだエネルギーがもたない感じにも見えましたが、ジャンプもキレイに着氷していて、彼女もユナちゃんに続くスケーターになるのだろうな、と思いました。

Sarah MEIER
2006年のジャパンオープンで見て以来、個人的に大好きな女子シングルのスケーターです。
アメリサウンドトラック。静かな曲も詩的に滑りこなし、本当に気持ちのこもったスケートができる選手だと思います。レイバックスピンの、腕のポジションがとても素敵で、惚れ惚れしました。軽やかな動きも公演を重ねるごとに冴えていったように思います。アンコールはこのシーズンのショートプログラムでした。あのプログラムは大好きだったので見ることができて幸せでした。最後のポーズ、余韻があって素晴らしい。

Nobunari Oda
織田君復活の舞台となりました。韓国ファンの大きな声援で迎えられました。
曲はトスカ。トスカというからには競技用のプログラムか何かかな、と思いきや、ボーカルが入ってるし、ジャンプをやたらたくさん跳んでいるし、本当のところはどうなのでしょう?
何となくですが、ちょっと雰囲気が変わったかなーとも思いました。大人っぽく見えました。きれいなイナバウアーも披露して、歓声が巻き起こります。回転の速いスピンも健在のようでした。ジャンプも、何度か軸が思いっきり傾いたものもあったけれど、それでも着氷できるのはさすが。
第三公演では3-3-1のコンビネーションを跳んでいて、やる気に満ち満ちているようでした。プログラム自体はこれまでの織田君の演技の傾向?とは異なった雰囲気だったけれど、彼がこれを滑りこなすようになったらと思うと楽しみです。とにかく、新たなスタートを切れているようで何よりです。あとは試合でどこまでできるか、それはシーズンが明けてからしっかり見せてくれるでしょう。コーチの問題等、色々ありましたが私個人の感想では、来シーズンが楽しみになりそうな印象を持ちました。

ZHANG & ZHANG Canto della terra
なんだかどんどん素敵な雰囲気になってきてるなぁと思うのはファンの欲目かなとも思いつつ。
丹ちゃんにはパステルピンクの衣装がよく似合っていました。第二公演の演技は、アンコールも含めてパーフェクトの出来、本人たちもものすごく満足そうでした。高いツイストで会場が一気に盛り上がりました。二人が肩と肩をくっつけてくるくる回るところがあったのですが、それが可愛らしくて素敵で。優しい雰囲気に包まれていました。
アンコールではハオがノリにノッてました。第二公演は上機嫌の丹ちゃんも楽しそうに踊ってました。ものすごい笑顔を振りまいて、リンクを後にするときも長く歓声に応えていました。

Patrick CHAN
前半の部のトリを飾りました。Yesterday、ナショナルで見た時のものよりうんと良くなっていました。
エネルギッシュだけど決して力まかせではない、柔らかさも備えた素敵な演技でした。足元の氷のかけらを掬って投げるところ、氷に光が当たってキラキラ光る様子を間近に見ることができました。
第一公演のとき、始めて「アンコール!」の声が上がったのがパトリックの演技の後です。
そしてとうとう、Nessun Dormaを見ることが出来ました。彼にとってはまさに勝利と歓喜の曲ではないかしら。
初回の公演のYesterdayの中でジャンプ1回の転倒がありましたが、それ以降の第二・三公演は、ソロパートでは
完璧に滑り通していました。途中から笑顔がはじけだして、Nessun Dorma最後のジャンプを降りた瞬間には「よしっ!」という声が聞こえてきそうな、良い表情をしていました。演技後は自分でも拍手拍手で大喜び、満足だったのでしょう。客席に向かってがばっと両手を挙げて拍手を煽ったり、投げキッス飛ばしたり、終始ご機嫌でした。

○ACT2

Daisuke TAKAHASHI
いきなり高橋君の登場です。会場は大興奮。登場のアナウンスがかかってから、天井が割れそうなくらいものすごい叫び声(笑)歓声のすさまじさでいえば、多分、ジョニーと高橋君が双璧でした。
Swan Lakeのhip hop ver. おなじみのプログラムです。ジャンプも、3A、3-3、もひとつ3回転と、ショーでよくこれだけ跳んでくるなと思いました。アンコールはもう一度Swan Lakeをリピート。SlStからふたたび滑り通していました。あれだけのことを氷の上で、スケート靴を履いてやってのけるのだから本当に驚きです。凄いスケーターだと思いました。
それにしても、韓国のファンも凄いです。ステップの部分では、あまりの歓声の大きさに音楽がかき消されるほどでした。
第二公演のとき、3Aとステップの途中で転倒してしまったこともあり、演技終了後には手を合わせて謝るそぶりを見せました。高橋君謝る必要はないよ〜(汗)…アンコールではしっかりリベンジしていましたし、何より、これまで試合で滑ってきた中でミスをしないでやり通して来たわけですから…。本当に凄いことです。でも、それだけ高い意識を持って臨んでいるということの現れでもありますよね。高橋君の強みだと思います。力強い一歩一歩を踏みながらリンクを突っ切る高橋君は、エネルギーの塊のようでした。

VIRTUE &MOIR
バーレッスン、CSOIの写真で見てから気になって気になって…
(オーサー氏が道具係、暗闇の中をこっそりと…でも、最終公演にもなると思いっきり客席に向かって主張しておられました。滑りが若々しい!)
テッサはどこから見ても可愛くて素敵で、スコットはいつもどおりどこかやんちゃな感じで、でも息がぴったり。テッサとスコットが交代で華麗なるワンマンダンスを披露するのですが、私はどうしてもスコットのパートで笑みがこぼれてしまいます。いつも彼はちょっとやんちゃなキャラじゃないですか?そのイメージがあるので…(笑)
あのバーは取り外し可能なんですね(笑)うまいこと使ってるなーと思いました。テッサをバーに乗せてくるくる回るところで会場は大歓声に包まれます。そして迫力のローテーショナルリフト!
アンコールのDark Eyesも大好評。恐ろしいくらいシンクロしてて完璧でした。
二回目の公演では、テッサちゃんのお誕生日ということで、観客からのハッピーバースデーコールがありました。残念ながら最終公演ではアンコールはなしでした。

Johnny Weir
お待ちかね、ジョニーの登場です。会場がふたたび黄色い歓声に包まれました。
そしてまたもや音楽が…(笑)
Feeling Good、トリノでジェフも滑っていましたが、そこはジョニー、すっかりジョニー色のFeeling Goodでした。
真っ白いツナギの衣装にキラキラがたくさんついていました。ジョニーしか着れないな、と思いながら…
ジョニーもファンサービスが凄くて、韓国ファン大喜び、彼の一挙一動に会場が揺れました。演技も完璧。ジャンプもスピンも、どれをとっても美しいという言葉がピッタリでした。イキイキと輝いているジョニーを見られるのが嬉しかったです。アンコールはアヴェ・マリア。彼の本領発揮です。雰囲気たっぷりで思わずタメイキでした。

Shizuka ARAKAWA
唯一のプロとして登場、荒川さん。
オープニングナンバーでは、全公演ごとに異なった衣装で登場です。す、すごい…どれも素敵。
メインのプロはNessun Dorma、イナバウアーでは当然会場も大盛り上がりだったのですが、Y字スパイラルも凄かった。美しいのだけれど、どこか壮絶です…どんどん磨きがかかっていってる…。荒川さんのトゥーランドットのEX ver. これも大好きなプログラムなので、ライブでまた見ることができて本当によかったです。フィニッシュポーズのとき、荒川さんの白い吐息がふわっとあたりを包んで、それがまた幻想的で素敵でした。アンコールはおなじみYou raise me up. でも、滑るたびに雰囲気も変わっていってるような気がしました。目の前を滑りぬけて行かれたとき、とてもいい表情をしていました。

SAVCHENKO & SZOLKOWY
(ふたたびオーサー氏がパイプ椅子を持って登場〜)
細いあかりの中まずロビンが登場、プログラムを通してのアリオナとの距離感が常にドラマチック。
やっぱり彼らも自分たちだけのいい雰囲気を持っておいでです。スロージャンプの調子がいまひとつよくなさそうな感じでしたが、最終公演ではばっちり決めていたと思います。本当に映画を見てるよう。
アンコール、曲名はわかりませんが、息の合った素晴らしいエレメンツを披露していました。

Yu-na KIM
ユナちゃんは今回は本当に楽しんで滑っている様子で、リラックスしててずっと明るい表情だったのが何より印象的です。
最終公演、自分のソロパートを滑り終えた後はとっても満足そうで、長くリンク上でお客さんの歓声に応えていました。
競技会での様子を見ている限りではすごく大人びて見えるのだけれど、今回滑っている最中は17歳の女の子の顔だったなと思いました。あんなに喜びいっぱいの様子で楽しそうに滑る彼女ははじめて見たような気がします。アンコールのJust a Girl, 大きな歓声を受けて、彼女の動きにもよりキレがあって、とてもエネルギッシュでした。 そしてやっぱりイナバウアーが大人気。来シーズンはどんな演技を見せてくれるのか、本当に楽しみです。
ジョニーとのペア演技、とってもいい雰囲気でした。しっかり息が合っていて、すれ違いざまに同時に2Aを跳ぶところもタイミングぴったり。ロマンチックでドラマのようです。


フィナーレ
最初は高橋君、織田君、パトリックの三人が登場、次にサラちゃん、そしてカナダ&中国ぺアが登場、テッサ&スコットのリフト、ジョニーにバトンタッチ、ジョニーから荒川さん…このあたりの交代の仕方が何だか素敵だった…うまくはいえませんが
そしてサフ&ゾル組、ユナちゃん…
ACT2とこのあたりは動画も出回ってますね。
めくるめく感じで目が離せませんでした。
最終公演のときには、前お伝えしたように再度、パトリックやユナちゃん、ジョニー…と、次々に飛び出してきました。オーサー&ウィルソンも出てきて、観客はおそらく今回のショー最初で最後のスタンディングオベーションでそれに応えました。感動的でした。
最後、ジョニーとユナちゃんがなにやら楽しそうに奥に引っ込んで行き、高橋君がウィルソンたちの真似をしていたりとか、張&張の二人が撮影に応じているところにパトリックが乱入したり、シン・イェジちゃんの投げキッスにお客さんが喜び、と、最後の最後まで楽しかったです。


オープニングやグループナンバーなどの群舞、派手な演出こそありませんが、スケーターたちの動きがひとつになって、なかなか見ごたえがありました。ついつい足元を見てしまう(笑)心地よいリズムを刻むスケーターたちに目が釘付けでした。

うわぁ!!
本当に本当にどうもありがとう!!
なんだか現地に行ったような気がしてきました。