さて、GPFでつれづれに…

男子大荒れというか…いや、結果としては荒れてはいないのですが、ライサチェク君の棄権*1と、そして、なにやらジョニー・ウィアーも棄権との情報が…。アイスダンスでもアゴスト君の背中の怪我で棄権とのことだったし…。アメリカ勢、なんといっていいやら。それぞれの状態がどうかシリアスなものでありませんように…心から願っております。
しかし、男子フリーが4人だけとは…ファイナルの価値はますます下がっていく一方だわ。

ショートの放送をざーっと見ましたが、大ちゃんとジュベールのオーラが凄くてとても印象的でしたわ。タイプが全然違う二人だけども、今一番勢いがある二人だと思います。私はジュベールのプログラムそのものには色々と言いたいことがある…007にしろ新しいフリーにしろ、その演技を何度も何度も繰り返し見返そうとは思わない…そういう味わい深いものはあまり感じられない。でも、なんだろか、ジュベールが競技に賭けている思いがすっごく伝わってくるのだわ、彼にははっきりと「自分のやりたいフィギュスケートの道」が見えていてそれに向かって尽き進んでいるような、気持ちのいい勢いをかんじるの。それに感動してしまう。
プログラムを滑ることに感しては大ちゃんの方に圧倒的なものを感じます。たとえどれほどの高い技術があっても、そこに「表現したい世界」がなければただの「技の羅列」になってしまう。大ちゃんの演技*2を見ていると、滑りたい世界の為にエレメンツが存在しているんだなぁって…プログラムを滑るということはそういうことなんだなぁってあらためて思えてくるのだわ。

それにしても…新採点本格導入3年目を迎えて、ますます色々と考えさせられ疑問に思うことが多いのよね…。ただ、私は、ソルトレイク五輪の二つの金メダルのように、罪の無い選手があれほど傷つけられるようなことを二度と見たくないから、その意味で新採点導入はやむなし…と思っている。それは今も変わっていない。

描きたい世界と、結果こそ全てである現実と、なによりも自身が勝ちたいという思いと、そして理想の自分と現実の自分の持っている技術と体力、それらをギリギリまで模索してなんとか接点を見つけようとしている、制約の厳しい競技の世界だからこそ存在している「美」というものがあるはず、そこを楽しみたい…。

*1:Yukiさんのブログに詳細http://skatetalkinusa.blog64.fc2.com/blog-entry-328.html…胸が痛みます。

*2:といっても、私の好きなスケーター全てから感じることだから、それは単に好みの問題ともいえるかも・笑