River…いつだって…

YukiさんのRiverの訳がとっても素敵なのだ。
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このRiverという歌は私に厭世感のようなものを感じさせる歌だ。
以前のエントリーに少しだけ書いたけども…この歌詞にのせて滑るジェフ…胸がつまるような思いがある。
復帰の場となったショーのクリスマスナンバーとしてこの歌を選んだジェフ。やはり、どうしても、この数カ月の間のジェフの思いと繋げてしまうね…。胸が苦しくなってしまう。私はあのNHK杯で味わったあのしめっぽい思いもあったりなんかしたもんだから…この歌を彼が滑ったと知ったときは…なんかもう切なくて…けっこうキツかったのだ。

でも、ジェフはそのすっごく繊細な心とは反面ものすごく理性的でタフな心も持っているよね。
以前*1にも少し書いたけども、03-04シーズンのナショナルでボロボロの演技*2をやらかして…ワールドの代表落ちをしてしまったジェフ。デビッド・ウィルソンと翌シーズン用のショートプログラムRachmaninov"Prelude in C Sharp Minor"」を作ることに没頭することでその辛さを紛らわせたという。その時のジェフの思いが込められたような息が苦しくなるような張り詰めた美しさのあるプログラム。翌年のモスクワワールドでは鳥肌が立つほどの凄みのスケートを見せてくれた。

今回もこうして怪我をして滑ることができなかった間に味わった様々な思いを、さっそく『River』という歌にのせて素敵な作品を作り滑って、さらっと自然に吐き出し昇華しようとしているかのような…。
辛さ悔しさやるせなさ…自分の感じたことの全てを自身の世界を作る為の燃料にできる人なのだ。自分の思いを形どり作品を作り上げる過程に、そしてそれを人前にさらすことに喜びを感じる…という、ある意味では図太いとも言えるタフな精神の持ち主。ジェフは演技そのものはとても繊細でデリケートだけども、核にあるアーティスト魂は実にマッチョなのだ。

これから先まだまだまだまだ大変だろうけど…でも、ジェフのこの転んでもただで起きない、いや、ジェフは転んでも速攻見事に起きあがるか…*3…あらゆることを芸のコヤシにできるタフな精神があれば大丈夫…そう思えてくるの。私もおおいに見習いたい!

*1:http://d.hatena.ne.jp/kasumi151/20060824/p2

*2:病みあがりで…

*3:転倒に馴れすぎ…笑