行ってきましたCanadian Championships(15)つれづれ呟き その2……いい加減に現実に戻らないと…

バンクーバーから帰ってきて、もう2週間。それなのに、相変わらず…私の頭の中は、あの道化師から止まってしまっています。ほんとに、どうしたもんだか(呆)
ジェフはとっくにワールドに向けて前進あるのみ!でしょうに…私ときたら…あのまま止まってしまっているのが…情けないような。。。

今までもジェフの生演技は何度も見てきており、その後は大体がこういう…「頭大丈夫?」状態になるものですが、、でも、ここまで重症になったのは初めてのこと。
なんだろう…今まで見てきたジェフは私が知っているジェフ…だった。変なニュアンスだけど…素晴らしかった演技にしろ…あまりよろしくなかった演技にしろ…どちらも…私の知っていたジェフリー・バトルというスケーター。
トリノ五輪後のジャパン・オープンのエキシで "HIGH"と"sing sing sing"を見たときも「す、すごいスケーターになった…」と感涙に耽ったものですが、それでもそれでも私の知ってるジェフというスケーターだった。
でも、今回のナショナルは…私の知らないジェフだった。

私がジェフリー・バトルというスケーターの存在を知ってから…もう7年近く経つ。ジェフに関して沢山の記憶の引出しがあるので、彼の演技を、その記憶のフィルター付きで見ることになる。沢山のジェフに関する情報を持った上でジェフの演技を見ることになる。新しいファンの方々や、ジェフに対してそこまで暑苦しく思い入れがない人の方が、もっとそのまんま…演技を堪能することができるのだろうなぁ…と思うことがある。
たとえば、東京での"アディオス・ノニーノ"。
あの演技は…怪我から復帰してきたジェフがトリプルアクセルを降りた…ジャンプ全て降りた!という事実にとても感動し…もちろん演技そのものもとても素晴らしかったと思っているが…でも、それよりも、怪我のことばかりに心がいってしまっていたものだ。それゆえに、彼のベストの滑りとは遠いなぁ*1……と、ジェフの滑りに…怪我の影響が見えるからこそ……それを乗り越えてここに戻ってきた姿に感動し、でも、怪我の影響による滑り込み不足の影が見えてしまうからこそ…とても辛く「ジェフはもっともっと凄いの!本当はもっともっと凄いんだから!」っと…なんだかワケのわからん感情を持ったものなのだ。。
私が、ジェフという選手に深い思い入れを持たずに…あっさりとあの演技を見ていたら、たぶんもっと純粋にその世界に浸れていたかもしれない。


このナショナルのジェフは、私の記憶や情報のフィルターなど…あっさりふっとばしてしまった。
ただただ、目の前にいる人に、目の前に広がる世界に、圧倒され魅了された。
こんな感覚でジェフの演技を見たのは…本当にジェフを初めて生で見た長野以来のこと。
本当に…凄かった。これほどまで凄いスケーターだとは…私は知らなかった。
変な表現をするけど、、私の知っているジェフが…新しく出現したジェフに凌駕されたような…。…本当に変な表現だ…私、頭だいじょうぶだろうか…。
あの時のあの空気をあの感覚を…何を使っても再現することはできない。言葉でも映像でも…。だから、頭の中に残る映像を決して離すまいと…必死で…いつでもいつでも再生させているのかもしれない…。

もうすぐ4CC、ジェフも出る。……私、さんざん「ジェフの闘う姿を全て見ておきたい」とか書いていたのに、「4CC…そういえば…ジェフ出るんだった」って感じになっているのが…自分でも恐ろしい。ジェフのバンクーバー五輪までの道のりをしっかりと…追っていかなくては…。
思い出の再生も大事だけど……いい加減に…現実に戻れ!だわ…。

*1:某T嬢から…「kasumiさんのアディオスノニーノ評価って低いよね?」…って鋭くつっこまれたことがあり…汗